大きくする 標準 小さくする

2010年10月18日(月)更新

中小企業金融円滑化法の延長を

中小企業金融円滑化法は2011年3月末までの時限立法で、残り半年を切っています。金融庁が9月30日に6月末までの条件変更実績を公表しました。施行から7カ月で国内146の銀行の実行件数は39万件を突破、謝絶件数を除いた実行率(実行件数/〔実行件数+謝絶件数〕)は97.1%ととても高
いものでした。

緊急保証制度も11年3月末で終了するのですが、景気は改善されたといえないし、円高という新たな問題も発生しています。さらに地方銀行63行と第二地方銀行42行は、去年12月から今年6月までに総貸出金残高の5%超の条件変更に応じています。現状の制度と全く一緒となるかは不明ですが、単純に
延長はしないにしても何らかの支援制度は出てくるのではないでしょうか。

注意しなければいけないのは、スタートしてすぐの12月末での実行率は99.3%、3月末98.0%、6月末97.1%と徐々にですが低下しています。スタート時は銀行も警戒して、よほどのことがない限り応じる姿勢でいましたが、条件変更で支援しても全く効果の上がっていない中小企業は、再度の条件変更について厳しい対応を受ける可能性があります。

中小企業金融円滑化法があるからと安心せず、経営者として多少でも結果を出さなければなりません。少なくとも、今後に期待が持てる結果を銀行員に報告できるようにしないと、「せっかく支援してあげたのに、何一つ改善されていないのでは、支援するに値しない企業だ」と判断されてしまうかもしれません
<<  2010年10月  >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31