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2010年11月11日(木)更新

信用金庫の預貸率は52.8%

信金中央金庫のホームページにある統計データを見ていたら、2010年8月末で信用金庫の預貸率は52.8%とありました。前年同月比マイナス1.7%減少と融資は低迷、逆に預金は顧客の安心志向もあって順調に増加。

そのため信用金庫の余資運用状況は同5.3%増加の62兆6968億円と過去最高に。なかでも信金中央金庫への預け金が2010年度に入ってからはずっと20兆円を越えている。運用環境が悪いことから、余剰資金の3割を信金中央金庫への預け金で運用しています。信用金庫からしたら高い利回りは期待できませんが、より良い運用先を見つけるまでは信金中央金庫へ預けておこうということでしょう。

よく信用金庫の理事長あたりが、地元で預かった預金は地元に流れるようにするとか言っているけど、こういう数字を見ていると残念ながらそうはなっていないようです。まあ、大きな都市にある信用金庫なら何とか地元企業に融資する先もあるでしょうが、人口が数万人程度の都市だとなかなか難しいのかなと少し理解もできますが。

しかし、預貸率が50%程度というのはちょっと酷すぎます。決算書の内容が大幅赤字(あるいは債務超過)または借入残高が多くなってしまった、こんな中小企業が多いと思います。金融機関の担当者もこういう決算書を見ると、融資が難しそうだとか面倒くさいと感じるかも知れません。だから中小企業経営者は、担当者に興味を持ってもらえる材料を用意しなければなりません。

決算書や試算表等の数字面でいい変化(例えば、赤字だけど毎月の赤字幅が減ってきた)はありませんか。営業面でいい取引先が増えたあるいは増えそうだということはありませんか。もし、うちの会社には何も良いところなんて無いと思われたら、お付き合いしている士業やコンサルタント等に聞いてみるのもいいでしょう。
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