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2010年11月04日(木)更新

行職員の犯罪防止対策

10月のことですが、16日に、七十七銀行の行員が無職女性の家の窓ガラスを割って侵入し、室内の現金約18万円を盗んだ疑いで逮捕されました。22日には、群馬県信用組合の元支店長が、顧客の預金を不正に引き出したと信用組合が発表しました。

どちらの行職員も消費者金融に借金があったことが原因で犯行に及んでしまったようです。

顧客の預金に手を付けてしまう等の犯罪が増えているため、各金融機関もその対策に乗り出しています。

例えばある金融機関では、定期預金を解約して現金を顧客のところに届ける場合は、必ず担当者ともう一人の2名で届けるようにすることで、行員が着服することを防いでいます。現金が届かなかったら、苦情が来るだろうと思われるかもしれませんが、定期預金の書き換え手続きをするからと言って証書を預かり、無断で解約する手口はよくあるのです。特に、自分でどれだけ定期預金をしているか忘れているようなお年寄りは狙われやすいです。

また別の金融機関では、支店長が年に1回ですが部下の家庭を訪問し、それによって生活ぶりを把握するようにしています。それには、不正をさせない牽制の意味合いもあるそうです。

すべての金融機関で実施はしていないと思いますが、預金口座を監視しているところもあります。金融機関に勤めていれば、給与は当然ですけど自分の勤めている金融機関の預金口座に振り込まれます。金融機関によっては、その口座の動きや残高から消費者金融などからの借入がないか、金遣いが荒くないかをチェックしています。実際、私がよく知っている銀行員は、兄弟が結婚をするのでお祝いの品を買ってあげようとボーナスが振り込まれてすぐに全額引き出したら、人事部から呼び出されて何に使ったのかをしつこく確認されたことがあります。

お金を取り扱い信用が第一なわけですから、犯罪を発生させない様々な対策を各金融機関とも考えているようです。だけど、現金届けるのにいちいち2人で届けるだとか、支店長が部下の家にわざわざ行くなんて、なんだかとっても面倒くさそうですね。
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