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2011年10月15日(土)更新

中小企業金融円滑化法の再延長?

中小企業金融円滑化法は、本来平成23年3月末まででしたが、1年延長され平成24年3月末までとなっています。再延長はないとこれまで言われていましたが、最近になって再延長論が台頭してきました。東日本大震災、歴史的な円高と中小企業を取り巻く環境は依然厳しい事や、自見大臣が延長に前向きとされていることから、再延長という話が出てきました。
 
中小企業金融円滑化法の再延長があるかどうかは現時点ではまだわかりませんが、リスケジュールは一時的に返済額を減額してもらっているだけで、その間に経営を立て直し、元の返済にいずれ戻さないといけません。
 
しかし、リスケジュールしても経営改善計画を作成しない、抜本的な改革に消極的な経営者も多く、自社であるいは銀行主導で経営改善計画を作成し正常債権に格上げしても、当初計画と結果には大きな隔たりが目立つケースが増加してきています。そして、銀行もいつまでも様子見をしている現状は終わりつつあります。
 
5月に金融庁は監督指針を改正、廃業も含めて支援していくよう明記されました。これまではほとんどリスケジュールに応じてくれていたわけですが、回復の見込みがない場合は銀行から廃業を勧められる場合もあるのです。
 
円滑化法の再延長あるなしにかかわらず、今後も事業を本気で継続していきたいのであれば、経営改善を進め銀行から継続支援を受けられる結果を出すしかありません。何とかしなければならいと分かっているけど今まで通りのやり方をしている社長が多いように感じます。一人で悩むのではなく、銀行、公的な支援機関、専門家等いろいろな人に意見や支援を求め改善していくことも必要だと思います。