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2012年05月28日(月)更新

大阪府と大阪市の信用保証協会が統合

大阪府と大阪市は、それぞれが出資する信用保証協会を統合する方針で固まったと5月上旬に報道されました。当初、合併の時期は2015年度を目標としていましたが、その後、2013年度中と前倒しされることになりました。
 

組織のスリム化による経費削減が目的で、13年度末までに大阪府中小企業信用保証協会が大阪市信用保証協会を吸収合併します。11年3月末で利用企業数は、府協会が10万社(うち大阪市内は3万9千社)、市協会が3万6千社、大阪市内では1万1千社が重複しています。


信用保証協会は各都道府県に1協会ずつ存在するというイメージがありますが、大阪市、横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市には市の保証協会があります。


統合されることで、大阪市保証協会を利用している中小企業の中には、今後の資金繰りに悪影響が出ないかという不安もあるでしょうが、私はそれほど大きな影響はないと思われます。全国の信用保証協会はオンラインでつながっており、他の信用保証協会でどれだけ保証枠を使っているかわかりますし、保証枠は合算して決められるからです。ただ、市協会側の方が審査に甘い部分もあるという指摘がありますので、そうだとしたら府側に統合されてから多少審査が厳しくなったと感じることはあるかもしれません。

 

2012年05月23日(水)更新

新入職員の安全運転講習

先月4月12日に京都市東山区で自動車の暴走事故が発生してから、京都府亀岡市、千葉県館山市、愛知県岡崎市と立て続けに発生しました。銀行員は自動車やバイクをよく利用することから、安全運転を徹底するよう指示している銀行もあるでしょう。


私は自動車やバイクというものに全く興味がないのですが、若い人を中心に自動車やバイクには興味がないという人が多いように感じます。収入的に所有したり維持することが難しい人が増えていることもあるでしょうし、趣味の多様化等様々な要因があるのでしょう。そのため、運転免許証は持っているけど、私みたいに身分証明書になっているペーパードライバーが私の周りの若い人には多いです。


銀行なら外で営業するときは自動車やバイクを使うことは当然あり得るわけですが、そういう若者が多いためか運転が苦手な新入行員が増えてきているようです。免許を取ってから運転をしたことがない人もいて、営業ノルマよりも行員が事故を起こさず帰ってくるか心配なんていう話も聞きます。


ある信用金庫ではそんな若い職員のために、4月下旬に安全運転講習を行いました。来年度以降も新人研修で行う予定だそうです。他でもこういう研修が行われそうですね。


 

2012年05月22日(火)更新

中小企業の倒産防止のための出口戦略


中小企業金融円滑化法(以下、金融円滑化法)が施行されてからは、銀行は条件変更を申し込まれた場合、基本的には応じる姿勢のところが多いことから、実行率は約97%と極めて高い数字を維持しています。

昨年9月末時点で条件変更が実施された件数は約228万件あり、1社で複数の借入の条件変更を行うことが多いでしょうし、再変更の場合も多く、金融庁は企業数では30~40万社と見ています。さらに抜本的な事業再生や転廃業等の支援が必要な中小企業は5~6万社あると見込まれています。
 

今年1月に財務省北陸財務局から公表された「地域経済と地域金融機関の現状及び課題について」によると、条件変更を行っている企業の経営改善の状況は、概ね改善14.8%、ほぼ不変64.0%、悪化している21.2%という結果で、改善よりも悪化しているほうが多く、これは他の地域でもあまり変わらないと思われます。
 

金融円滑化法はもう1度の延長というのが現時点では無いことから、政府は金融円滑化法終了と共に中小企業の倒産が急増することを懸念しています。そこで各銀行に対してコンサルティング機能の発揮を求めてきたり、昨年11月には借入金を資本とみなすことができる資本性借入金の明確化措置を表明しました。そして、4月20日には、内閣府・金融庁・中小企業庁から「中小企業金融円滑化法の最終延長を踏まえた中小企業の経営支援のための政策パッケージ」が公表されました。中小企業の経営改善・事業再生の促進を図るため、以下の3つの取り組みを推進していくことになります。
 

1、コンサルティング機能の一層の発揮、
2、企業再生支援機構及び中小企業再生支援協議会の機能及び連携の強化
3、その他経営改善・事業再生支援の環境整備

詳細は以下を参照してください
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2012/0420Enkatsu-encho.htm


さらに金融庁と財務局は5月中旬から6月にかけ、すべての銀行、信用金庫、信用組合に対し出口戦略ヒアリングを開始、条件変更先に対する支援方針や取り組み状況を確認し、抜本的な再生支援が必要だが具体策が乏しい場合には、政府がこれまで打ち出してきた支援策を活用するよう求めるものと見られます。それによって短期間に多くの中小企業再生を行っていく狙いです。

金融円滑化法がスタートしたころは、条件変更を行えば改善あるいは再生できる中小企業も多かったでしょう。しかし現在は、再生あるいは廃業にもっと踏み込むべきであるが、将来性が見えない状態で延命させている融資先企業が多く残っている状況です。
 

銀行側からすると返済条件の変更以外、思い切った支援が取りづらかった中小企業に対し、残りの1年で事業再生が可能な先と継続不可能な先とに見極め、再生あるいは廃業を実現していくことになります。そのため、将来の見通しが全く立たない企業は、廃業という選択肢を視野に入れる必要があるでしょう。しかし、再生の可能性が高い融資先に対しては、債権放棄や資本性借入金の活用といった今までよりも踏み込んだ支援を得られる企業も出てくるでしょう。

 

2012年05月17日(木)更新

東京都への寄附金がもう少しで7億円

東京都が購入を予定している尖閣諸島ですが、寄附が随分集まっていますね。
今、東京都のホームページで確認したら、5月16日までで50,733件 693,445,018円になっていました。


5月01日(火)まで   5,428件   76,007,211円
5月02日(水)まで  9,349件  125,351,220円 
5月07日(月)まで 17,752件 227,898,890円 
5月08日(火)まで 23,402件 314,599,779円 
5月09日(水)まで 28,231件 372,299,096円 
5月10日(木)まで 33,518件 441,380,943円 
5月11日(金)まで 37,443件 503,448,459円 
5月14日(月)まで 45,089件 609,282,032円
5月15日(火)まで 48,133件 653,212,691円
5月16日(水)まで 50,733件 693,445,018円
 

1件あたり平均すると13,668円にもなり、意外と多いような気がします。


東京都は以下の口座でのみ寄附を受け付けています。

みずほ銀行 東京都庁出張所(店番号777)
普通預金 口座番号 1053860
口座名「東京都尖閣諸島寄附金」

http://www.chijihon.metro.tokyo.jp/senkaku.htm


この口座以外に寄附を受付する窓口は無いとのことですから、それ以外で募集していたら注意が必要でしょう。

 

2012年05月15日(火)更新

会社で借りたお金が社長への貸付金に

知り合いの社長さんから、銀行が融資してくれなくて困っていると連絡がありました。
 

損益計算書は3期連続でまあまあの数字、貸借対照表は決して良いとはいえないけど、債務超過にはなっていませんでした。しかし、直近の貸借対照表をチェックしていたとき、その会社にとっては結構大きな金額の短期貸付金を見つけました。およそ5,000万円、すべて社長の口座に流れていました。こういう決算の会社って結構見かけます。


理由を尋ねると、自宅購入の自己資金にしたくて、会社の運転資金として銀行から借り入れ、そのまま社長の口座へということでした。写真を見せてもらったら、とても立派なご自宅でした。


社長の役員報酬は年額で840万円、その中から返済していくとしたら、貸付金が解消されるまでには社長は亡くなっているでしょう。取引銀行からは、これが理由で新たな融資を断られてしまったということでした。


社長への貸付金は、社長が使い込んでいて、解消するのが難しい状態になっていることがほとんどです。金額が小さいとか毎月計画的に返済が行われているというならまだいいのですが、実際はずっとそのままかむしろ増えていくことのほうが多いと思います。または赤字決算を回避するために、経費を貸付金や仮払金等の科目にしてしまっていることもよくあります。ただ、どちらにしても資産価値が無いことにはかわりないので、貸付金の金額がいくらあろうとも0円と評価されてしまうことはよくあります。


数年前のことですが、ある保険会社から保険を使って貸付金を解消する商品の説明を受けたことがあります。今もそのような保険商品があるのか知りませんが、貸付金の解消は、社長の個人資産か役員報酬で返済していくのが原則です。残高が膨れてしまうと解消するのが面倒ですし、銀行が嫌がる勘定科目の1つですから注意してください。

 

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