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2010年12月14日(火)更新

中小企業金融円滑化法の1年延長

金融庁は、中小企業金融円滑化法の期限を12年3月まで1年延長すると発表しました。延長はされるだろうと言われていましたが、一生懸命に経営再建を行っている中小企業にとっては、とりあえず安心したことでしょう。

「条件変更してくれるのはありがたいけど、返済を先延ばししているだけで苦しいのは変わらない」と言う経営者さんは多いでしょうけど、元金が据え置かれただけでもかなり助かる中小企業は多いはずです。東京商工リサーチによると、16ヶ月連続で企業倒産件数が前年を下回ったことから、中小企業金融円滑化法や緊急保証制度は倒産の抑制に一定の効果はあったとみられます。

しかし、業績の上向かない多くの中小企業にとっては、景気が回復しないと倒産はしないとしても出口が見えない状況がしばらく(あるいは長期間)続くことになりそうです。

金融機関側からすると、景気がぱっとせず中小企業の業績が改善されないと、貸出金が回収できず不良債権になるという懸念はあります。また、条件変更をしてくれるのがあたりまえという雰囲気になってしまうことを懸念する声もあります。

今のところ、私のお客様でも試算表、資金繰り表、経営改善計画書をしっかり作成し、多少でも決算内容が好転していれば、緊急機関はどこも積極的な支援をしてくれています。せっかく1年延長されるのですから、自社の経営改善のために上手く利用しましょう。
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