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2012年09月11日(火)更新

中小企業は融資以外のサービスは求めていないようです

8月27日、東京商工会議所は中小企業金融に関するアンケート調査結果を公表しました。
 
中小企業金融に関するアンケート調査結果はこちらをご覧ください。
http://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=21510
 
その中の金融機関に求められる取組・サービス(P16のところです)について気になるところがありました。
 
アンケート結果によると、中小企業が金融機関に対して求める取組・サービスは多い順に、安定した資金供給、金利の優遇、担保・保証条件の柔軟な対応となっていますが、金融機関は自分たちに求められていると思う取組・サービスについては、安定した資金供給、経営指導・アドバイス、経営に役立つ情報提供が上位を占めていました。一致しているのは安定した資金供給だけで、それ以外については大きなズレがあることがわかります。














P16、図1-5-1より
 
 
最近は、金融機関はコンサルティング機能の発揮を求められているためか、経営指導・アドバイス、経営に役立つ情報提供を重視していますが、中小企業はそのようなサービスをあまり求めておらず、金融機関に対しては、本業の融資業務をしっかりやってくれることを望んでいます。
 
2008年の中小企業白書にも同様の調査結果がありましたが、やはりここでも同じ結果となっていました。
 













中小企業白書2008、第3-2-19図より
 
 
安定した資金供給を金融機関に望むのであれば、我々中小企業は経理業務を疎かにせず、最新の経理データを提供できる体制が必要です。私が融資相談を受けていると、最新の試算表をお願いしても半年前の試算表が出てくることも珍しくありません。最新の情報を提供し、スムーズに融資審査ができるよう中小企業も協力する必要があると言えます。

2012年09月07日(金)更新

減価償却費の負担によって赤字となる場合

 「日本再生戦略」(「平成24年7月31日閣議決定)において、「検査マニュアルにおいて、実質的に赤字でない企業の取扱いについての運用の明確化」を図るとされたことを受け、金融庁は減価償却費の計上よって赤字となる場合の債務者区分の考え方を明確にするため、「金融検査マニュアルに関するよくあるご質問(FAQ)」に質問・回答を追加しました。
 
融資先企業の決算書が赤字に陥った場合、債務者区分は要注意先以下になるのが一般的です。しかし、①創業赤字でも当初の事業計画と大幅な乖離がない。②赤字の原因は一過性のものであり、短期に解消することができる。③赤字であっても返済能力には問題がない―このような場合には、融資先を正常先と判断することが認められています。
 
減価償却費の計上によって赤字になっても、返済能力について特に問題がないと認められる債務者については、債務者区分を「正常先」として判断することは差し支えないと記載されています。
詳しくはこちらを参照してください。
http://www.fsa.go.jp/news/24/ginkou/20120904-1/01.pdf
 
赤字決算を避けるために、減価償却費を計上しなかった(あるいは一部しか計上しない)決算書を意外とよくみかけます。そのようなことをしても、銀行は減価償却費の計上を詳しく確認しています。今回の改定によって、減価償却費を計上して赤字になっても、キャッシュフローは黒字であり返済能力に問題が無ければ、正常先として扱って差し支えないと明確にされました。今後は気にせず減価償却費を法定限度額まで計上するようにしましょう。
 

2012年09月05日(水)更新

セーフティネット保証5号の指定業種が見直されることになりました

セーフティネット保証5号は、原則全業種指定を今年9月末までとしていましたが、1か月延長し10月末まで継続することになりました。しかし、11月1日からは業況が改善した業種については、指定業種から外されることになります。
 
詳細はこちらを参照してください。

2012年09月03日(月)更新

静岡銀行は広島銀行と融資代行契約を結びました

静岡県は南海トラフ巨大地震や東海地震等の大規模災害によって、甚大な被害を受けると予想されています。そこで静岡銀行は以下のような制度を取り扱うこととしました。国内の金融機関では初めてとなります。
 
2012年8月31日 時事通信社Web版より一部引用
引用ここから
県外地銀が融資代行=大震災時にバックアップ―静岡銀行
静岡銀行は、大震災発生時に同行に代わって県外の有力地銀がバックアップ貸付人となり、企業に復旧資金などを供給する「震災リスク対応型コミットメントライン(特定融資枠)」を創設する。静銀が被災しても、県外の地銀が融資するため、企業は短期的な復旧資金を迅速に確保できる。融資は静銀が保証する。同行によると、バックアップ貸付人を設けるのは金融機関で初めて。
引用ここまで
 
東日本大震災によって、被災地の金融機関は大きな被害を受け、すぐに通常業務に戻るには難しい状況にありました。
 
静岡銀行は自行がそのような状況になった場合、遠隔地の県外地方銀行が融資をすることで、静岡県内の企業の復旧資金などを円滑かつ迅速に供給することができる「震災リスク対応型コミットメントライン(特定融資枠)」を創設しました。
 
8月30日に、遠隔地地方銀行として、広島銀行と「バックアップライン契約」を結びました。この新制度の第1号として、静岡県内でスーパーを営む「マキヤ」と9月下旬に契約を結び、自行が被災した場合には広島銀行が代わりに融資をすることになります。
 
ご存知のようにメガバンクとは違い、地方銀行や信用金庫等の地域金融機関は全国展開しているわけではありません。大規模災害が発生すれば、すべての本支店で通常業務がストップする可能性が考えられます。規模が小さい金融機関であれば、そのリスクは極めて高くなります。自行とは離れた金融機関との協力関係は、今後増えていくことが予想されます。静岡銀行は、他の地方銀行ともバックアップライン契約を拡大していくとしています。
 
 

2012年08月22日(水)更新

資本性借入金の活用状況について

金融庁は8月10日に、資本性借入金の活用状況を公表しました。
詳しくはこちらをご覧ください。


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