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2012年09月18日(火)更新

販路応援通販サイト「しんきんの絆」

 
東京に行くと各都道府県のアンテナショップがあります。結構人気があるのか、いつ行ってもお客さんがたくさんいるように感じます。しかし、被災3県のアンテナショップでは、大震災から1年半が過ぎ、売り上げが半減したというニュースを見つけました。
 
河北新報(2012年9月5日)より
引用ここから
大震災から1年半 被災3県アンテナショップ、売り上げ半減
地場産品購入などを通じ、東日本大震災の被災地を間接的に支援しようとする動きに変化が生じている。岩手、宮城、福島3県の東京都内のアンテナショップは、本年度の売り上げが前年の半分程度に減少。
 
アンテナショップ売上高
12年4月~7月の売上高(前年同期比)
岩手県1億8827万円(53%)
宮城県1億4672万円(47%)
福島県4500万円(59%)
引用ここまで
 
大幅減とはいえ震災前の水準に戻っただけとも言えます。しかし、被災地に関する報道が減ってきましたし、ある程度は復興してきただろうと考えたり、徐々に関心が薄くなったりしているのかもしれません。
 
ところで、信用金庫業界では復興に向けた売上増強支援を行っています。信金中央金庫は東北地方の復興支援を目的に、東北地区にある信用金庫の取引先が取り扱う商品を掲載した販売応援WEB通販サイト「しんきんの絆」というホームページを制作し、1日平均100件を超える成果をあげています。
http://www1.enekoshop.jp/shop/shinkinnokizuna/
このサイトは2013年9月末までとのことです。


2012年09月04日(火)更新

ゆうちょ銀行が住宅ローン等への参入認可申請

ゆうちょ銀行は3日、総務省と金融庁に対して、住宅ローン等の新規業務に参入のための認可を申請しました。2013年4月の開始を目指す方針です。
 
ゆうちょ銀行が認可申請したのは、①住宅ローン等の個人向け融資②法人向け融資③火災保険等の損害保険の募集、の3業務です。
 
住宅ローンについてはすでにスルガ銀行と提携し、2008年5月から82店舗で仲介業務を展開してきました。法人融資についても、2008年1月にみずほコーポレート銀行が主幹事を務めるシンジケートローンに参加したとニュースにもなりました。しかし、どちらも本格的な参入には至っていませんでした。
 
現行では運用のメインは国債が中心となっておりましたが、これからは法人・個人の融資業務にも本格的に進出することになります。
 
民間金融機関は、融資先をめぐっての激しい競争にさらされ、貸出金利は低下の傾向にあります。ここにゆうちょ銀行が本格参入となれば、ますます競争は激化するとみられます。民間金融機関にとってゆうちょ銀行の存在は脅威に感じますから、民業圧迫との批判は強まりそうです。
 

2012年08月18日(土)更新

おみくじ付きATM

第三銀行(本店、三重県松阪市)は、おみくじ機能がついたATMを8月17日から運用開始しました。
 
伊勢神宮近くの土産物店街「おかげ横丁」に新設されるATMで、取引後に発行される利用明細票の裏面に、大吉から凶まで6種類の運勢が印刷されています。
 
伊勢神宮は、毎日が吉日という考えからおみくじはないそうで、そこに着目した40代行員の提案で実現しました

他行のカードでももちろん利用可能で、観光客の利用ニーズも期待していると思います。他行のカードだと出金手数料がかかるけど、おみくじをするときもだいたい1回100円ぐらいすると思うので、伊勢神宮を参拝されるときは、おみくじが無い伊勢神宮の代わりに、ここでおみくじをしてもいいかもしれません。
 

2012年06月02日(土)更新

金融機関は今年も節電に協力します

6月から9月末まではスーパークールビズだそうです。
 

政府は5月18日に今夏の電力需給対策として、7月2日から9月7日の平日(8月13日から15日を除く)午前9時から午後8時までの間、沖縄を除いて全国的に節電を要請、数値目標は関西15%、九州10%、北海道・四国が7%、中部・北陸・中国5%となりました。


これを受けて、金融庁は7電力管内(北海道、関西、九州、四国、中部、北陸、中国)の金融機関に対して節電を要請します。数値目標のある電力会社管内の金融機関に対しては、昨年の夏同様に節電行動計画の提出を求めます。


夏でもエアコンが効きすぎて寒いイメージのある金融機関も、去年は節電にはかなり協力しました。ある信用金庫では、お客様と直接接しない本部はエアコンを使わず扇風機、エレベーターは使わず階段を利用するようにしました。他の金融機関でも、多少の差はあっても同じような感じで節電に協力しました。


営業店では設定温度が低いと「節電に協力しないとは何事だ」と怒る人がいたと聞きました。でも逆に温度を上げると、暑いと怒る人もいたそうですけど。


渉外担当者は暑い外を営業して戻ってきても、支店内も暑く(顧客が立ち入らない部屋はエアコン禁止にした金融機関がありました)、体調を崩す行員も出ました。昼間の電気代が高くなるようですが、銀行員が来てくれたときだけでも設定温度を低くしてあげれば喜ばれますし、融資の相談もゆっくり聞いてくれるかもしれませんね。

 

2012年05月30日(水)更新

銀行員を地場企業へ出向

2012年5月30日 読売新聞web版より一部引用
中銀行員 企業で修業中 地域と関係強化
会社の成長力や事業の収益性を評価する「目利き力」を養成しようと、山梨中央銀行は4月から、若手、中堅の行員10人を地場企業に出向させている。取引先に1年間の修業を受け入れてもらい、5年間で計約50人を派遣する計画。ものづくりやサービスの現場で得た経験を、取引先のビジネスチャンス、地域経済の活性化に結び付ける狙いだ。
 

中銀では昨年、円高の進行などで県内からの企業流出が相次ぐ事態を想定し、地域に根ざした地場企業の役割が重要になると分析。地方銀行として支援強化を図るには、「さらに一歩踏み込んだ対応が必要」として今回の事業に踏み切った。
引用ここまで


銀行員時代の話ですが、私が融資課にいたときは人手不足で融資先企業を訪問することがあまりできませんでした。そのため、企業をよく理解しないで稟議書を作成することがよくありました。
その後、渉外担当者になってからは、社長との面談や取扱商品を見ることも増え、事務所や工場を見ることもできたので、稟議書の作成もスムーズになりました。そして、その企業の問題点や改善すべき点などもわかるようになりました。


しかし、それだけで企業のすべてが分かるわけではありません。そこからさらに踏み込んで、行員を企業に1年間派遣して目利き力を高めるために、地場企業で修業させるこの取り組み、行員の能力向上と地域経済の活性化のためにも良い取り組みだと思います。


山梨中央銀行よりも前に、似たような取り組みは京都信用金庫ではすでに行われていて、約1か月間と短いですが17年度より実施されています。当初受け入れる側の企業は、信金職員が来るということで警戒心もあったようですが、自社の事業内容を詳しく理解してもらえる良い機会と好評のようです。山梨中央銀行のほうも、地元企業はおおむね歓迎しています。


ライバル行よりも企業と親密になれますし、目利き能力向上によって融資以外での企業支援も期待できますから、規模の小さなところは人的に難しい面もありますが、他行でもこのような取り組みは増えてくるような気がします。

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