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2012年06月22日(金)更新

さくらんぼ

父の実家からさくらんぼが届きました。






















佐藤錦という品種です。さくらんぼは今が旬ですが、デリケートで傷みやすい(雨が降ると実が割れてしまうぐらいです)ので早く収穫しなければなりません。そのためさくらんぼ農家は今非常に忙しいです。

両親が山形出身でともにさくらんぼをやっていたので、小さい時からたくさん食べてきました。今年もおいしいさくらんぼでした。

2012年06月16日(土)更新

信用金庫で不適切な融資取引が発覚

長崎県に本店のあるたちばな信用金庫で、不適切な融資取引があったと発表がありました。


融資ノルマ達成が目的で、月末に融資を実行し目標を達成したら翌日初めに回収するという方法です。


融資先の了承は得ていたものの、実際の資金需要に基づかない融資でした。平成23年8月に実施した内部監査で発覚し、発生期間は平成15年12月から平成23年7月まで、12店舗、顧客数54顧客、発生件数230件、発生金額3114百万円ということでした。


融資先の了承があったとはいえ、今後の融資取引を考えたら断れなかったのでしょう。月末にノルマ達成のために、超短期で借りてくださいという融資は、たちばな信用金庫に限った話ではありません。こういう事は他でも結構あります。自分たちの不適切な取引を発表しだだけ、たちばな信用金庫はまだいいほうです。


こんなことしても融資先は利息分損をするし、この信用金庫自体も融資量が本当に増えたわけではありませんけど、なぜかこういうことをする人間が出世していくんですよね(バレなければですけど)。


私の先輩にも同じようなことしている人がいました。私が銀行員だったころ、とにかく個人からの定期預金獲得にとても熱心だったのですが、その先輩は法人の取引先の当座預金残高を社長個人の定期預金にするんです。そして、月末頃になると社長が「当座預金の残高がないから、手形の決済ができない。どうしたらいいでしょう」と言ってくる。


そうするとその先輩は、作ったばかりの定期預金を担保に融資を行い、数日後には融資と定期預金を相殺するという流れです。これも融資先に余計な利息を支払わせ、銀行は預金量も融資量も結局増えないわけです。お客様と銀行には何も貢献していないのに、上司たちからは、よくやったと評価されて出世していくんです。


お付き合いでやったからといって、自分が困ったときに助けてくれるわけではありません。こういうお願いがあっても、遠慮せず断りましょう。

2012年06月15日(金)更新

金融機関別代位弁済実績が公表されました

4月26日のブログにて、金融機関別の代位弁済状況が公表されることになったとお知らせしました。
http://bankconsul.keikai.topblog.jp/blog_my_top/blog_id=7&date=2012-4-26


民主党の大久保勉議員からの要請を受けた中小企業庁は、6月13日にホームページにて金融機関別の代位弁済状況のリストを公表しました。
こちらがそのリストです
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/shikinguri/hosho/download/0613bensai.pdf


最後のページに合計がありますが、23年4月から24年3月の1年間で代位弁済額は8,600億円あり、そのうち100%保証分が6,400億円と全体の7割を占めています。


19年10月に責任共有制度が導入されましたが、今でもセーフティネット保証や創業関連保証等は、責任共有制度の対象外として100%保証となっています。景気の影響で業績が悪化している中小企業や創業時に保証をするわけですから、通常の保証よりも焦げ付く可能性が高くなってしまうこともあるでしょう。しかし、100%保証が付くか付かないかでは、明らかに金融機関の審査への取り組みに差があります。


このリストが公表されることで融資への悪影響を懸念する声もありますが、代位弁済によって多額の税金が使われるわけですから、金融機関ごとに代位弁済率や件数・金額を知っておく必要はあります。


今年の秋には、セーフティネット保証5号の対象業種を大幅に縮小する見込みです。金融機関は自分たちに負担がないからと、安易な考えで信用保証協会を利用し代位弁済額を増やす結果が続けば、信用保証制度の利用条件が厳しくなり、中小企業にとって利用しづらい方向に進んでいくことが予想されます。リストの公開で、そのようなことが少しでも減らせたらと思います。

 

私の家の周りでよく見かける金融機関を例に出してみると、以下のような結果になっていました。

・みずほ銀行 代位弁済率2.3%
件数1,781件(うち、100%保証制度の分が1,610件、件数に占める割合は90.3%)
金額25,984百万円(うち、100%保証制度の分が23,290百万円、金額に占める割合は89.6%)


・千葉銀行  代位弁済率1.9%
件数786件(うち、100%保証制度の分が509件、64.7%)
金額10,988百万円(うち、100%保証制度の分が7,909百万円、71.9%)


・京葉銀行  代位弁済率2.8%
件数492件(うち、100%保証制度の分が284件、57.7%)
金額6,116百万円(うち、100%保証制度の分が3,867百万円、63.2%)


・東京東信用金庫  3.0%
件数584件(うち、100%保証制度の分が404件、69.1%)
金額5,874百万円(うち、100%保証制度の分が4,049百万円、68.9%)


千葉銀行、京葉銀行、東京東信用金庫は全体平均よりもやや下回っていますが、みずほ銀行は金額・件数ともに約9割が100%保証です。ほかのメガバンクも同様に高いです。このリストだけで見ると、メガバンクは自分たちがリスクを負わない範囲でしか中小企業を支援しないと言えます。

みなさんが取引している金融機関も確認してみてください。


 

2012年06月12日(火)更新

もったいない


昨日、新しいお客様になってくれた会社さんは、北関東ののどかなところにあり周りは田んぼと畑ばかり。パートで働いている人は農家の奥さんか娘さんがほとんどです。
 

その会社さんは飲食業で、近所の農家の方がよく食べに来てくれます。ただ一つ気になるのは、食べられないのにご飯の大盛りを頼んで残していく人がとても多い、と社長が言うのです。


社長が、「なぜ残すんだろう、農家の人なのにお米の大切さがわからないのかな?」と近くにいたパートさんに言ったそうです。そうしたら、「社長はずいぶんケチですね。うちでも残ったら捨ててます。社長はそんなに貧乏なのですか?」と言われてしまったと教えてくれました。
 

そのあとのやり取りはこんな感じだったそうです。

社長「そういうことを言っているんじゃなくて、もったいないと言っているんだ」


パート「でももうお腹一杯なんだから、しょうがないですよ」


社長「だったら食べられるだけの量を頼めばいいだろう」


パート「まあ確かにそうなんですけどね。でもどこの家でもそんなもんですよ」


社長「あなたの家では残ったらチャーハンとかにしないの?」


パート「2日目のご飯なんて誰も食べないから捨てます」


社長「もったいないと思わないの?」


パート「家には米なんてたくさんあるのだから、少しぐらい捨ててもいいじゃないですか。(社長の奥さんに向かって)社長、ケチで嫌じゃないですか?」


社長「・・・・(呆れて話すのをやめたそうです)」


このパートさんだけじゃなく、他の方も同じように考えていることが分かり、社長はとてもショックだったと言っていました。


おそらくそこの一帯の農家だけで、ほとんどの農家の方は大切にしていると思う(思いたい)のですが。


農家の人が一生懸命作ってくれたのだから残したらいけないし、お茶碗にご飯粒がたくさんついていれば、ちゃんと食べろと言われたように私は記憶していますが、今は違うのでしょうか。

2012年06月11日(月)更新

老舗のチカラ

東京都民銀行は6月1日、創業30年以上あるいは伝統工芸に関わる事業者向けの融資商品(老舗のチカラ)を発表しました。


東京にも伝統工芸というものがあるのはもちろん知っていましたが、東京都伝統工芸士会のHPを参照すると結構あるんですね。

東京都民銀行は地盤である東京にも伝統工芸に関わる企業が多く、伝統工芸を後世に残すためにも、それに関わる企業を支援したいことが目的です。


HPによると、対象は以下のいずれかに該当する法人及び個人事業主です。
①創業30年以上の事業者
長期的な視点を持ち、本業を重視した謙虚な経営により、数々の環境変化を乗り越え、現在まで継続し、長年顧客に選ばれ続けている事業者


②伝統工芸にかかわる事業者
全国伝統的工芸または東京の伝統工芸に認定されている事業者。製造工程の主要部分が手工業的であり、伝統的な技術又は技法により製造を行う事業者


③独自の技術力を評価されているものづくり企業(事業者)
高い品質を実現できる設計力や技術力を持ち、ISO取得や技術力に関する受賞等により、対外的にその技術力を評価されている、ものづくりを生業とする事業者


金額は300万円~5億円、期間は10年以内、担保必要に応じて、保証人は原則1名以上となります。


東京都ではなく千葉県の話ですが、2012年5月28日の千葉日報ネット版によると、昨年度から千葉県は伝統的工芸品のブランド化事業に取り組んでおり、新製品の開発に向け現状把握の為のアンケートが実施されました。


県指定伝統工芸品の生産者94人を対象に、昨年11月から12月の間、年齢や後継者の有無、生産量、売上などを尋ねる調査票を配布し、65人から回答を得ました。


それによると、
・年齢別では60歳以上が52人と約8割に上り、70歳以上も31人(48%)で、高齢化が浮き彫りとなった。
・49人(75%)は従業員を雇わず1人で生産し、後継者がいないと回答した生産者は35人(54%)と担い手不足も深刻。
・しかも約4割は年間売り上げが100万円未満。


このように厳しい状況に置かれていることがわかりましたが、東京にある伝統工芸も似たような状況でしょう。


伝統工芸を後世に残すためにも、東京都民銀行には積極的な支援をお願いしたいと思います。

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