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2010年09月22日(水)更新

フレンチレストランの経営

東京商工リサーチの倒産速報にシェ松尾の名前がありました。ご存知のとおり高級フレンチレストランとして、松涛、青山、天王洲の3店舗を経営していますが、やはりここも景気低迷の影響で売上減少傾向が続いていました。9月15日に松涛レストランを除いて事業譲渡が行われており、16日以降も営業は
継続しているとのこと。

シェ松尾については、港区のあるお客様から悪いほうの話を色々聞いていましたので、このニュースを聞いても特に驚きはしませんでした。

飲食店でもフランス料理のお店はなかなか継続していくのが大変ですよね。
景気がとても良くて超有名店だったら、経営していくのもなんとかなるでしょうが。

私も以前、フランス料理等高級なお店といくつかお付き合いしたことがあります。あるオフィス街にあったお店は、ランチはとても忙しいけどあまり利益が出ない。夜は木・金曜日だけ人が来るけどそれ以外はほとんど来ない。夜は一人もお客が来ない日も時々あって、本当に忙しいのはクリスマスだけ。

おまけに家賃は高いし、人件費のほうも低く抑えたいけど高級路線のフレンチだからバイトの学生というわけにもいかず、ソムリエやシェフ等を何人も雇用するからどうしても人件費が高めでした。結局一度も利益を出さないまま5年でそのお店は終わってしまいました。他のお店も似たような感じです。

それと、ちょっと有名になったからとお店を増やしていく拡大路線は慎重にしたほうがいいです。管理がしっかり行き届かないことから、結局閉店に追い込まれ、出店する時の借入金が重くのしかかり、他店に悪影響を与えてしまった会社さんをいくつも見てきました。

今は家族で外食する金額も回数も減っているでしょうし、企業の飲食店での接待も同様に減っています。飲食店にとっては厳しい世の中であるのは間違いなさそうです。