大きくする 標準 小さくする

2011年08月26日(金)更新

地銀の貸出残高が初めて大手銀行を上回る

8月8日に日本銀行から公表された(貸出・資金吸収動向等)(速報)によると、7月の国内貸出金残高において、地方銀行・第二地方銀行が大手銀行(都市銀行、信託銀行等)を初めて上回りました。

2000年初めには100兆円もの差で大手銀行が上回っていましたが、平残ベースで地方銀行は196兆4171億円、大手銀行は196兆3286億円となり、差額は885億円でした。最近数年間は地方銀行が増え続けていたのに対し、大手銀行では減少傾向が続いていました。

長期にわたる景気低迷の影響から、地方の企業を中心に運転資金を確保したいとの動きがみられることから、地方銀行では増えています。事業性融資以外にも地方公共団体向けや住宅ローンを取り込んだ影響もあります。
 
しかし、大手銀行の場合は、大企業が直接金融市場から社債などによる資金調達が増加していることも影響しているでしょう。

そして、銀行が貸し出す際の金利は、優良貸出先をめぐっての貸出競争の激化や、日銀が昨年夏に企業融資を拡大する為に始めた「成長基盤強化を支援するための資金供給」によって、金利引下げ競争が極めて深刻な状況となっています。国内銀行の貸出金利は総貸出残高の3割を1%未満が占めています。3%以上は全体の6%まで減少しています。

そのような超低金利に加え、担保が少ないなどリスクの大きい中小企業向け融資を敬遠して、大手銀行は安全で確実な収益を確保できる国債の購入が増えています。中小企業への融資に関しては、消極的な姿勢が続くと思われます。