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稚内信用金庫

投稿日時:2010/12/17(金) 14:21rss

北海道稚内市にある稚内信用金庫は、自己資本比率が極めて高いことで知られています。ホームページで確認してみたら、平成22年9月末の自己資本比率は64.95%となっていました。よく優良銀行として紹介される静岡銀行でも15%いかないぐらいですから、とてつもない数字だということがわかります。

地元の稚内市では預金については、占有率も80%を超えていて独占に近い状態となっています。しかし、地域的に見ても中小企業者の数は少ないでしょうから仕方ないところもあるでしょうが、融資については預貸率が約23%ととても低い。預金を集めても国債や地方債での運用が多いです。

地域金融機関の多くは、預金は集めることが出来ても、融資を増やすことが難しいのが現状です。信用金庫の平均預貸率は50%ちょっとですから、いかに稚内信用金庫の23%が低いかがわかります。

ホームページにも「当金庫は安全性・公共性を重視して小口融資に徹底しております」と書かれており、1千万円未満の融資先が91.79%も占めています。
確かに安全性の高い信用金庫でしょうけど、地元の中小企業には評判が悪そうですね。

地元で集めたお金は地元経済発展のために使うというのが、地域金融機関の基本というか使命です。しかしそれとは逆に融資はしないし、預金は集めても公共債で運用して自分のところだけ自己資本を厚くしている。もっと積極的な経営をしてもいいのではないかと言いたいところですけど、人口数万人規模の都市でしかも人口が減少している稚内市では、貸せる融資先というのも限られるのでしょう。そして、日本にはそういう都市がたくさんあり、預貸率改善で悩む地域金融機関も多いと思います。

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