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塩沢信用組合が住宅ローンから撤退

投稿日時:2012/05/02(水) 18:29rss

中小企業に対する融資は、優良貸出先をめぐって熱心な営業活動を行っていますが、全体的には伸び悩みが続いています。そのため、メガバンクから中小の金融機関に至るまで、住宅ローンを主力商品の1つとして推進しています。そして、融資に占める住宅ローンの割合はおよそ1/4にまで達し、銀行にとって住宅ローンは重要な位置を占めるようになっています。
 
なぜ銀行が住宅ローンを推進するかといえば、長期間に渡って安定した収益をもたらし、メインバンクとして住宅ローン以外の取引も十分見込めるからです。
 
それだけ魅力ある住宅ローンですから、当然ながら低金利競争が行われ、他行の金利が基準金利なることも多く、消耗戦に陥っています。そのため想定した収益をあげることが難しく、さらに景気の影響で収入が減った顧客も多く、住宅ローンの条件変更の申し込みは、2011年12月までで16万件を超えています。2回目の条件変更も出始めており、デフォルトの可能性は高まっています。このように利鞘は縮小し、延滞は増加傾向にありますが、そうかといって銀行も住宅ローンからの撤退は考えにくい状態です。

今年1月に住宅ローンの推進を取りやめた非常に珍しい信用組合があります。新潟県の塩沢信用組合です。顧客が他行への借り換えを希望すれば引き止めることはしない、新規申し込みがあれば他行での相談を勧める、という方針にしました。そのかわり銀行が貸し出せない先への事業性融資や消費者ローンに力を入れていく方針です。
 
信用組合のような小規模の金融機関の場合、金利競争では大手銀行と戦っても勝ち目はありませんから、このように消費者ローン等に特化していくのは評価できることかと思います。
 
今のところ他行で追随する動きはありませんが、消耗戦に耐えられない小規模な金融機関のなかには、今後撤退するところも出てくるかもしれません。
 
 

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銀行での融資経験や税理士事務所での法人担当経験を生かし、中小企業の経理部長となって銀行融資取引や、提携税理士と共に経理業務のサポートを行っています。

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1971年7月1日東京都江戸川区生まれ。地方銀行や税理士事務所で働いてきましたが、今まで以上に中小企業の経理財務をサポートしていきたく起業しました。

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