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金融機関別代位弁済実績が公表されました

投稿日時:2012/06/15(金) 13:48rss

4月26日のブログにて、金融機関別の代位弁済状況が公表されることになったとお知らせしました。
http://bankconsul.keikai.topblog.jp/blog_my_top/blog_id=7&date=2012-4-26


民主党の大久保勉議員からの要請を受けた中小企業庁は、6月13日にホームページにて金融機関別の代位弁済状況のリストを公表しました。
こちらがそのリストです
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/shikinguri/hosho/download/0613bensai.pdf


最後のページに合計がありますが、23年4月から24年3月の1年間で代位弁済額は8,600億円あり、そのうち100%保証分が6,400億円と全体の7割を占めています。


19年10月に責任共有制度が導入されましたが、今でもセーフティネット保証や創業関連保証等は、責任共有制度の対象外として100%保証となっています。景気の影響で業績が悪化している中小企業や創業時に保証をするわけですから、通常の保証よりも焦げ付く可能性が高くなってしまうこともあるでしょう。しかし、100%保証が付くか付かないかでは、明らかに金融機関の審査への取り組みに差があります。


このリストが公表されることで融資への悪影響を懸念する声もありますが、代位弁済によって多額の税金が使われるわけですから、金融機関ごとに代位弁済率や件数・金額を知っておく必要はあります。


今年の秋には、セーフティネット保証5号の対象業種を大幅に縮小する見込みです。金融機関は自分たちに負担がないからと、安易な考えで信用保証協会を利用し代位弁済額を増やす結果が続けば、信用保証制度の利用条件が厳しくなり、中小企業にとって利用しづらい方向に進んでいくことが予想されます。リストの公開で、そのようなことが少しでも減らせたらと思います。

 

私の家の周りでよく見かける金融機関を例に出してみると、以下のような結果になっていました。

・みずほ銀行 代位弁済率2.3%
件数1,781件(うち、100%保証制度の分が1,610件、件数に占める割合は90.3%)
金額25,984百万円(うち、100%保証制度の分が23,290百万円、金額に占める割合は89.6%)


・千葉銀行  代位弁済率1.9%
件数786件(うち、100%保証制度の分が509件、64.7%)
金額10,988百万円(うち、100%保証制度の分が7,909百万円、71.9%)


・京葉銀行  代位弁済率2.8%
件数492件(うち、100%保証制度の分が284件、57.7%)
金額6,116百万円(うち、100%保証制度の分が3,867百万円、63.2%)


・東京東信用金庫  3.0%
件数584件(うち、100%保証制度の分が404件、69.1%)
金額5,874百万円(うち、100%保証制度の分が4,049百万円、68.9%)


千葉銀行、京葉銀行、東京東信用金庫は全体平均よりもやや下回っていますが、みずほ銀行は金額・件数ともに約9割が100%保証です。ほかのメガバンクも同様に高いです。このリストだけで見ると、メガバンクは自分たちがリスクを負わない範囲でしか中小企業を支援しないと言えます。

みなさんが取引している金融機関も確認してみてください。


 

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銀行での融資経験や税理士事務所での法人担当経験を生かし、中小企業の経理部長となって銀行融資取引や、提携税理士と共に経理業務のサポートを行っています。

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1971年7月1日東京都江戸川区生まれ。地方銀行や税理士事務所で働いてきましたが、今まで以上に中小企業の経理財務をサポートしていきたく起業しました。

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